最近は毎回のように脱水や熱中症に注意してくださいと書いています。
クーラーがある家は、この時期3カ月間ぐらいは、クーラーを使うようにしましょう。『家の中でも熱中症をおこします。』と、数年前から言われています。本当ですよー。できれば室内に置ける気温計があると良いですね。100均でも売っています。
さて、本題ですが、今回は
『前頭側頭型認知症』について書いてみます。
あまり聞きなれない言葉で、知らない方も多いですね。
このタイプも、初期~中期までは記憶障害(ひどい物忘れ)はあまりなく、認知症?と思われるかと思います。
一般的な特徴としては、脳の前頭葉、側頭葉の衰えから症状が出現します。
前頭葉の衰えでは、倫理的思考、怒りが止められない、暴力的になったなど、倫理的だった人が...ということが出てきます。
側頭葉の衰えでは、主に言語を司る脳の領域のため、以前まで話していた単語が出てこない。良くお喋りをしていた人がお喋りをしなくなった。会話が減った。などが、感じられる症状になりますかね。
高齢者の万引き行為を聞くことがありますが、この前頭側頭型認知症によって、社会規範の判別がつかなくなってしまい、欲しい物があったら、お金を払わずに店を出てしまう、精算前に飲み食いしてしまう。注意をしたら激怒された。などがあります。高齢者の万引きの全ての人に当てはめることはできませんが、一部にいます。
また、前頭側頭型認知症の特徴に、『常同行動』というものがあります。介護の仕事をしている人でも分からない方もいます。
一般的な徘徊などとは違い、同じ時間帯に、同じ場所に出ていく事や同じ行動をする行為のことです。
認知症の症状で「徘徊」がありますが、ご本人が思い立って外出したが、何をするために外出したか分からなくなってしまった、いつも歩いている道の方向が分からなくまったりすることは徘徊になります。それとは区別されます。
この徘徊と常同行動は違います。前頭側頭型認知症の常同行動は、同じ時間帯や同じ行動をする行為とあるように、決まった行動をするので、見極める必要があります。常同行動なら、戻って来るができます。それを制限する方が、ご本にとってストレスとなってしまい、家族間のトラブルにもなります。戻って来るうちは制止せずに見守っていることも一つだと思います。
万引きを止める事例はあまり聞いたことが無いですが、お店で万引きをしている特定の物を、自宅に買い揃えておくことが、一つのヒントになるかもしれません。
介護をしていて精神的疲れたなーと思ったら、役所の介護保険の窓口や地域包括支援センターに相談するようにしてください。親子関係が壊れないうちに!
認知症ケアは、一人で抱え込まないことが重要です。
相談相手を見つけて、グチをこぼせる場所を見つけましょう。
次回は、混合型認知症についてです。